特定の地域の酒類などのブランドを守るための国の地理的表示(GI)保護制度で、国税庁は14日、日本酒の原産地として「佐賀」の名称を指定した。佐賀県内からは初めての指定で、酒類では全国で17番目、日本酒では九州で初めて。
GIは、特徴的な原料、製法で作られた農産品や食品、酒類などのブランドを保護する制度。指定されると産地名を独占的に名乗ることができ、信頼と知名度の向上や輸出拡大などが期待できる。
指定された「佐賀」は、原料の米とこうじに国内産の米のみを使用し、佐賀の水、佐賀の地で製造、瓶詰めすることなどが条件。佐賀県原産地呼称管理制度に基づいて県産材料で仕込んだ酒を認定している「The SAGA認定酒」については、県内産の米やこうじなどを使っていることを条件に「佐賀」と一緒に表示できる。
福岡国税局の後藤健二局長が同日、オンラインで県酒造組合(23蔵元)の馬場第一郎会長(62)らに指定を伝えた。馬場会長は「ここからがスタート。指定を活用して一層佐賀のブランド力と品質を高めていきたい」と話した。
各商品の認定審査は、同組合に設置したGI佐賀管理委員会が担う。認定銘柄は9月7日の審査を経て、10月1日にお披露目される予定。(志波知佳)